インフレリスクなどで近く利上げが必要になる可能性=英中銀委員

2015年2月25日(水)02時44分

[ロンドン 24日 ロイター] - イングランド銀行(英中銀)金融政策委員会のフォーブス委員は24日、国内のインフレ圧力が急速に高まる可能性があり、他の要因も踏まえると「近い将来」の利上げが必要とされているかもしれないが、当面は金利を据え置くことが適切だとの見解を示した。

委員は講演で、インフレ高進や金融セクターの資産価格バブル、消費・貯蓄水準に起因するリスクは現時点で「大きくなく、管理可能」と指摘。

「これらのトレンドはすべて注目に値する」としたうえで、「どの要因をとっても、近い将来の金融政策引き締めへの根拠となる可能性があるが、現時点での金利変更を要するような悪影響をもたらしてはいないようだ」と述べた。

市場は2016年初頭の利上げ開始を織り込んでいる。

フォーブス委員の発言が伝わると、ポンドは対ユーロで7年ぶりの高値を付けたが、英国債価格はほとんど動かなかった。

同氏は1月のインフレ率が0.3%にとどまっている状況で利上げが必要か聞くことは愚かに思えるかもしれないが、原油および食料品価格の急落やポンド高といったインフレ押し下げ要因はすぐに消える可能性があると指摘。

また、インフレ率は予想を上振れあるいは下振れするリスクがあると指摘しながらも、現在のゼロ金利に近い政策は、タイムリーに対処できないような初期のインフレ圧力を生み出すには至っていないようだと述べた。

英国よりも海外の諸国の金利がさらに低いために国内に資本が流入し、金融リスク予防のために中銀が取りうる策が尽きそうになった場合は利上げする必要が生じる可能性もあると説明した。

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