ギリシャが改革案の作成に着手、与党内から「譲歩」に批判も
2015年2月23日(月)08時22分
[アテネ 22日 ロイター] - 20日のユーロ圏財務相会合が今月末で期限が切れる対ギリシャ支援の4カ月延長で合意したことを受け、同国政府は、融資を受けるための条件となる改革案の作成に着手した。
一方、ギリシャ与党内では、緊縮策撤回という公約を守れなかったなどとして今回の「譲歩」に対して批判的な見方も出ており、不協和音も浮き彫りになっている。
ギリシャ政府は23日までに、改革案を欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)に提示する。今回の合意の下、同国は当面は、EU/IMFによる支援策の枠組み内にとどまることになった。4カ月間の延長後の支援のあり方については、あらためて協議する必要がある。
ギリシャのチプラス首相は21日、ユーロ圏との交渉で「成功」した、と強調。「政府を支持してくれた大多数の国民に感謝する。ギリシャは欧州との交渉で、重要な成功を勝ち取ることができた」と述べた。
一方、急進左派連合(SYRIZA)のベテランで、欧州議会議員のマノリス・グレゾス氏は、公約不履行だとして批判。自らのブログに「(緊縮撤回は)幻想だった。国民に謝りたい」、「SYRIZAの支持者は、この状況を受け入れるのかどうか決めるべきだ」と記した。
ギリシャのバルファキス財務相は21日夜、記者団に対して、改革案について「承認されると強く信じている。われわれはこれから、安定と成長という新たな段階に入ることになる」と強調した。政府当局者によると、改革案には脱税や汚職の取り締まりが盛り込まれるもようだ。
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