ダノン売上高4─5%増予想、厳しい経済状況を想定

2015年2月21日(土)05時14分

[パリ 20日 ロイター] - フランスの食品大手ダノン は20日、2015年の売上高(為替変動、事業買収・売却の影響を除く)の伸びが4─5%になるとの見通しを示した。ただ、欧州のデフレや主要市場であるロシアの不振など、厳しい状況が続くとみている。

2013年の粉ミルク製品リコール(回収)問題で痛手をこうむったアジアのベビーフード事業は回復し、欧州の乳製品事業も改善すると見込んでいる。

発表文では、「欧州の消費動向が弱く、デフレ状況にあることや、新興国市場での為替変動の悪影響、独立国家共同体(CIS)をはじめとする複数の主要市場の不振など、経済状況は全般的に引き続き厳しく、不安定だと想定している」とした。

同社が発表した2014年決算は、売上高(同)が前年比4.7%増の214億ユーロ(244億ドル)と、予想の4.5%増を小幅に上回った。

営業利益率は0.6%ポイント低下し、12.59%と、予想とほぼ一致した。2015年は小幅改善すると予想している。

2014年第4・四半期のベビーフードの売上高は、前年同期が低い水準だったことから、前年同期比28.1%増加した。ダノンは、粉ミルク製品のリコール問題を受け、中国市場での事業再建に注力してきた。アジアの売上高は問題発生前の水準まで回復した。

売上高全体の6割を占める乳製品の売上高は1%減と、市場予想の1%増を下回った。ロシアでの牛乳価格の急騰や緊縮財政の影響がみられる欧州市場での低調な消費が響いた。

*内容を追加して再送します。

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