日経平均は連日の高値更新、TOPIXは7年2カ月ぶり水準に

2015年2月20日(金)12時05分

[東京 20日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は3日続伸。海外投資家や公的年金、日銀などによる日本株買いを背景とした需給面での安心感が広がり、前日に続き高値を更新した。TOPIXは一時2007年12月以来、7年2カ月ぶりに1500ポイントを回復した。自動車・電機株の一角が上昇した一方、大手銀行株は下落。ソフトバンクは4日ぶりに反発するなど、押し目買い意欲もうかがわせた。

東証などがまとめた投資部門別売買状況によると、2月9─13日に海外投資家は日本の現物株・先物合計の売買で2週ぶりに買い越した。公的年金や日銀に加え、海外投資家による日本株への資金流入への期待も膨らみ、東京市場では朝方から買いが先行。ただ短期的な過熱感が意識されたほか、週末要因も重なり、高値更新後はもみ合いを続けた。

取引時間中にはドル/円が119円を割れ、円高が進行したものの、日経平均は1万8300円台前半での値動きを続けた。セクター別では銀行のほか、小売、陸運など内需関連の一角が下げた一方、外需株や証券などは上昇。全体的に利益確定売りに押されながらも、底堅く推移する展開となった。

市場からは「昨日もFOMCの議事要旨を受けて為替が円高方向に振れたにもかかわらず、日本株はしっかりとしていた。今まで売られていた局面で売られなくなっており、腰の強さを感じる」(高木証券・投資情報部長の勇崎聡氏)との声が出ている。

個別銘柄ではジャパンディスプレイが大幅続伸。20日付日刊工業新聞で、同社が米アップルの要請を受け、スマートフォンなどに搭載する中小型液晶パネルの新工場を建設する検討を進めていると報じられ、材料視された。また総合メディカルが上場来高値を更新。19日に1対2の株式分割を発表し、流動性向上などへの期待から買いが膨らんだ。

東証1部の騰落数は、値上がり889銘柄に対し、値下がりが834銘柄、変わらずが139銘柄だった。

日経平均

前場終値 18323.17 +58.38

寄り付き 18336.50

安値/高値 18306.45─18360.92

東証出来高(万株) 124414

東証売買代金(億円) 11706.09

(長田善行)

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