NY市場サマリー(18日)
[18日 ロイター] - <為替> 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨発表後、ドルが主要通貨に対して売られ発表前の上昇分を帳消しにした。
米連邦準備理事会(FRB)が公表した1月27-28日開催分のFOMC議事要旨 で、時期尚早な利上げは景気回復の妨げになりかねないとの懸念が示され、また「忍耐強 い(patient)」との文言を削除すると市場の利上げ期待を「過度に限定させる」可能性 があるとの指摘が見られた。
ドル/円は米債利回りの低下と相まって下落、ユーロ/ドルは欧州の取引時間帯から下げていたが、FOMC議事要旨発表後反発、下げ幅をほぼ帳消しにした。ギリシャ債務交渉への楽観的見方もユーロの下げを限定的にした。
<債券> 国債価格が急上昇した。1月開催分のFOMC議事要旨で、時期尚早な利上げは景気回復の腰を折りかねないとの懸念が出ていたことが判明し、早ければ6月と見込まれていた利上げ観測が後退した。
朝方発表された1月の卸売物価指数(PPI)が前月比0.8%下落と、2009年11月以来の大幅な落ち込みとなったことも支援した。
午後終盤の取引で、指標10年債
2年債利回り
<株式> エネルギー株が売られ、ダウとS&Pが小幅安となった。 ただ、1月開催のFOMC議事要旨で、時期尚早な利上げは景 気回復の腰折れを招きかねないとの懸念が出ていたことが分かり、下げは限定的だった。
石油のエクソン・モービルは2.2%下落。ロサンゼルス近くにある同社の 製油所で爆発と火災が起きたと伝えられた。原油安や著名投資家ウォーレン・バフェット 氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが保有株をすべて売却したとされたことも嫌われた。S&Pエネルギー株指数は1.5%下げた。
<金先物> ギリシャ支援協議の進展期待などを背景に追随売りが優勢となり、続落した。
中国勢 の春節(旧正月)入りに伴う薄商いで方向感が出にくく、取引序盤は前日引値付近でもみ合った。
朝方発表された米経済指標は、全般にさえない内容。しかし、外国為替市場でドル高・ ユーロ安がじりじりと進んだことから、金塊は割高感に押されて一気に1200ドルの節目を割り込んだ。その後は、引け後に公表されるFOMC議事要旨の内容を見極めたいとの思惑が広がり、ほぼ横ばいに推移した。
<米原油先物> 米原油在庫の増加観測などから反落した。
米石油大手エクソンモービルのカリフォルニア州トーランスの製油所で爆発事故が起こったと報じられたことから、朝方には一時買い戻されたが、すぐに下落基調に転じた。朝方に発表された一連の弱い米指標や、米株相場の下落が圧迫材料となったほか、外為市場でドル買い・ユーロ売り地合いとなったことも、ドル建ての原油相場の割高感につながった。ただ、引け前にはFOMC議事要旨の公表後にドル売り圧力が強まったため、下げ幅を縮小した。
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