ドル、FOMC議事要旨発表後に下落=NY外為市場

2015年2月19日(木)07時52分

[ニューヨーク 18日 ロイター] - 18日のニューヨーク外為市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨発表後、ドルが主要通貨に対して売られ発表前の上昇分を帳消しにした。

米連邦準備理事会(FRB)が公表した1月27-28日開催分のFOMC議事要旨で、時期尚早な利上げは景気回復の妨げになりかねないとの懸念が示され、また「忍耐強い(patient)」との文言を削除すると市場の利上げ期待を「過度に限定させる」可能性があるとの指摘が見られた。

ドル/円は米債利回りの低下と相まって下落、終盤は0.45%安の118.70円で取引されている。

シティFX(ニューヨーク)のG10為替戦略部門の世界責任者を務めるスティーブン・イングランダー氏は「議事要旨は、FRBが利上げを少しも急いでいないということを示唆しているようだ」と指摘した。

ユーロ/ドルは欧州の取引時間帯から下げていたが、FOMC議事要旨発表後反発、下げ幅をほぼ帳消しにして直近0.13%安の1.13935ドルとなっている。ギリシャ債務交渉への楽観的見方もユーロの下げを限定的にした。ギリシャ政府は18日金融支援の延長を求めるとしていた。

前出のイングランダー氏は「ギリシャとユーログループが金融支援の延長をめぐり、何がしかの妥協点を見出すとの強い憶測がある」との考えを示したうえで、FRBが年内に利上げするとの観測は変わっておらず、ドルはユーロに対していくらかではあるが高く推移したとも述べている。

一方、スイスフランはドルやユーロに対して売られた。ドル/スイスフランとユーロ/スイスフランは、スイス国立銀行(中銀、SNB)が1月15日にユーロ/スイスフランの上限撤廃を表明して以来の高値を付けた。SNBが市場介入しているとの観測も根強い。

ドル/円    終値   118.78/80

始値   119.27/28

前営業日終値   119.23/26

ユーロ/ドル  終値   1.1396/98

始値   1.1372/73

前営業日終値   1.1408/13

*内容を追加します。

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