20年度の基礎的財政収支均衡、目標は堅持—安倍首相=甘利担当相

2015年2月12日(木)20時35分

[東京 12日 ロイター] - 甘利明経済再生担当相は12日夕、経済財政諮問会議後に記者会見し、安倍晋三首相から2020年度に国・地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)を黒字化する目標を堅持する、との発言があったことを明らかにした。

諮問会議では、民間委員から、黒字化に向けて20年度までの5年間で15年度に比べてPBを3.3%程度改善してはどうか、との提言があった。これに関し、麻生太郎財務相は「目標を変更したと思われると整合性がとれない。黒字化と同じ意見と理解している」と言及。

そのうえで「財政事情は厳しい。本来は財政収支の改善が必要で、黒字化は中間的な位置づけとし、それより弱めるとの誤解は良くない」との認識が示された、という。

甘利氏によると、同席した黒田東彦日銀総裁からも「持続可能な財政構造の構築が持続的な経済成長を図るうえで必須。黒字化にむけた計画策定は重要であり、諮問会議で議論いただきたい」との声が出た。

民間委員からは20年間続いたデフレからの脱却を第一目標にすべきとの意見もあった。これらを踏まえ、安倍首相からは「経済再生と財政再建の進め方に対し、意見をもらった。20年度の(基礎的財政収支均衡の)目標は堅持する。民間委員中心に論点整理すすめ、さらに検討すすめていただきたい」との指示があった。

甘利担当相は会見で「首相指示を受けて論点整理を進めたい」と述べた。

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