クレディ・スイス第4四半期決算は予想上回る、フラン高対策導入

2015年2月12日(木)16時27分

[チューリヒ 12日 ロイター] - スイスの金融大手クレディ・スイスが12日発表した第4・四半期決算は、純利益が市場予想を大幅に上回った。スイスフラン高対策を導入する方針も示した。

第4・四半期の純利益は9億2100万スイスフラン(9億9107万ドル)。ロイターがまとめた市場予想の6億6300万スイスフランを大幅に上回った。

同行は2014年の現金配当として1株0.70スイスフランを提案する方針を示した。新株の形で配当を受けることも可能とする。

第4・四半期には、プライベートバンキングおよびウェルスマネジメント事業からの資金の純流出額が30億スイスフランとなった。

多くのスイス大手企業と同様に、クレディ・スイスは資産および収入の相当部分をユーロやドルなどで保有したり稼いだりしているが、スイスフランで発表する決算は先月のスイスフラン高に伴う影響が大きくなっている。

ブレイディ・ドゥーガン最高経営責任者(CEO)は声明で「2014年の決算に基づけば、利益への悪影響は約3%だ。発表した対策では、2017年末までにこれを相殺して余りある効果が期待できる」と述べた。

クレディ・スイスは今年のボーナスを減額し、補助的業務を高コストのスイスから国外に移転させるなどして一段の経費削減を図る。

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