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高齢化習国家主席「中国は高齢者ケア予算を増やすべき」
3人に1人が60歳以上となり、減少する労働者が高齢者を支えることが予想される
5月28日、中国の習近平国家主席は27日、政府指導部による高齢化社会に関する会合で、高齢者ケアへの予算を増やすべきとの考えを示した。写真は北京で4月撮影(2016年 ロイター/Jason Lee)
中国の習近平国家主席は27日、政府指導部による高齢化社会に関する会合で、高齢者ケアへの予算を増やすべきとの考えを示した。新華社が同日伝えた。
新華社によると、国家主席は「われわれの政策措置や制度などは依然不十分であり、高齢者が望み通りに老後の幸せを享受できる状況には程遠い」と語った。
中国の生産年齢人口は2012年に数十年ぶりに減少。総人口は2050年までに約14億5000万人で頭打ちとなる見通しで、3人に1人が60歳以上となる中、減少する労働者が高齢者を支える構造が予想されている。
国家主席は、世界最大の高齢者人口を抱え、世界で最も急速に高齢化が進む中国がこうした問題に向き合うことは「重要な責務だ」と発言。「膨大な高齢化人口の多様なニーズにこたえ、高齢化がもたらす社会問題に適切に対処することは、中国全体の発展と国民の福祉に関係することだ」と語った。
多くのアナリストは、中国経済の中期的な成長鈍化を見込む根拠の一つとして高齢化を挙げている。