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シリア内戦シリア和平協議、反体制派が「政府軍が停戦違反」と参加見合わせ
北部および中部で政府軍、反体制派ともに攻撃開始に向けて動き出す
4月18日、シリアの内戦終結を目指し、ジュネーブで行われてきた和平協議は、主要な反体制派組織が参加を見合わせると明らかにし、協議決裂の恐れが出ている。写真はシリアの都市、アレッポで撮影(2016年 ロイター/Abdalrhman Ismail)
シリアの内戦終結を目指し、ジュネーブで行われてきた和平協議は18日、主要な反体制派組織が参加を見合わせると明らかにし、協議決裂の恐れが出ている。
欧米が支援する反体制派の「高等交渉委員会(HNC)」は同派部隊に宛てた書簡で、政府軍による進攻は停戦が事実上終了したことを意味し、和平協議への参加を見送る方針だと明かした。
反体制派勢力は、政府軍が北部アレッポ奪還へ向けた作戦を行っており、停戦に違反していると指摘。同派も攻撃を開始するとし、地中海沿岸のラタキア地方で政府軍を攻撃すると表明した。
また、反体制派は中部ハマに部隊を進めており、一方の政府軍はホムスで大規模な空爆を行った。
国連シリア問題担当のデミストラ特使は、反体制派が和平協議への参加見合わせを表明したことを受け、同派がジュネーブに滞在する限り、いかなる場所でも会合を続けると述べ、協議継続へ望みをつないだ。
また、クレムリンによると、ロシアのプーチン大統領とオバマ米大統領が18日に電話会談し、シリア情勢をめぐり米ロが緊密な協力を続けることを確認したという。