最新記事

映画

元秘書が解くビートルズ50年の「封印」

17歳でデビュー直後のビートルズの秘書になったフリーダ・ケリーが、ドキュメンタリー映画『愛しのフリーダ』で明かした世界最高のバンドの真実

2013年12月6日(金)16時37分
長岡義博(本誌記者)

ファンとの架け橋 フリーダ・ケリ―(中央)とリンゴ・スター(左)、ジョージ・ハリスン(右) Courtesy of Freda Kelly

 ポール・マッカートニーの11年ぶり来日公演をきっかけに、再びザ・ビートルズとその音楽への関心が高まっているが、彼らを影で支えた秘書のフリーダ・ケリーが50年間の沈黙を破って秘話を語ったドキュメンタリー映画『愛しのフリーダ』が、12月7日から日本公開される。

 リバプールのキャバーン・クラブに通う1人のビートルズファンに過ぎなかった17歳のフリーダは、マネージャーのブライアン・エプスタインに見いだされてバンドの秘書兼ファンクラブ責任者に。以後11年間、「世界最高のバンド」を間近で見つめながら、彼女は70年の解散後、すべてを封印して喧騒とは無縁の静かな人生を歩んできた。なぜ50年経ってその封印を解いたのか。メンバーの素顔とビートルズの真実とは。来日した本人に聞いた。

──50年経った今、ビートルズについて改めて語ろうと思ったきっかけは?

(2011年3月に)ニュージャージー州で開かれたビートルズフェスティバルに招かれたのがきっかけでした。ずっと長い間(ビートルズとは)距離を置いていて、ようやく決心して参加したわけだけど、その時のファンから「何かやるべき」って言われて。私はまだ懐疑的だったのだけど、孫が生まれて、(母親である)娘から「彼(孫)のために語り残すべき」と言われたことが決め手になりました。

──映画に出ると決めた時、ポールとリンゴに相談は?

 いいえ。なぜなら、自分自身が(当時)何を語ったかは、自分が一番良く知っているので。

──映画の最後に「サプライズ」がありますね。

 ええ! でも私からは何もアプローチはしなかったんですよ。アップルが今回、ビートルズの曲の使用を認めてくれたことが、何よりの理解の表れでしょう。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

米経済、「信じられないほど」力強い=JPモルガンC

ワールド

北朝鮮、圧倒的な軍事力構築を継続へ─金与正氏=KC

ビジネス

米ビザ、四半期利益が予想上回る 堅調な消費動向で 

ビジネス

米国株式市場=続伸、マグニフィセント7などの決算に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 7

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 10

    ロシア、NATOとの大規模紛争に備えてフィンランド国…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中