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世界経済

中国のダイヤ消費が日本を抜いて2位に

2009年12月16日(水)14時29分
ジェシカ・ラミレス

 650億ドル規模の世界のダイヤモンド市場にとって、今年は厳しい年だった。世界のダイヤの3分の2近くを消費してきたアメリカと日本の今年前半の輸入額がそれぞれ72%、26%も減ったからだ。

 代わって新たなお得意様になりつつあるのが中国。研磨済みダイヤの輸入額は今年上半期で世界の13%近くに達し、12月には販売額が日本を抜いて世界第2位に躍り出るとみられている。「香港、中国向けの輸出額は今やアメリカに匹敵する」と、アントワープ・ワールドダイヤモンドセンターCEOのフレディ・ハナードは言う。

 中国のダイヤ熱を支えているのは急成長する中流層の若者たち。「ダイヤモンドは女の子のベストフレンド」という古い映画の一節に共感する層だと、チャイナ・マーケット・リサーチ・グループのショーン・レーンは指摘する。

 中国では今、ダイヤの婚約指輪がブーム。今後3年でダイヤ販売額が20%は増えるとレーンは予測している。カルティエのような宝石商は中国国内の店舗増を計画し、中国政府は貴金属の入手を確実にするため、アフリカ諸国に対する100億ドルの借款を帳消しにした。

 ダイヤの専門家マーチン・ラパポートはこう予測する。「世界最大の輸出国である中国が世界最大のダイヤ輸入国になる日は近い」

[2009年12月23日号掲載]

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