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イノベーションは民間企業だけのものではない/God forbid(決してそんなことはないように祈ります)
【今週のTED Talk動画】 Government - investor, risk-taker, innovator - Mariana Mazzucato
https://www.ted.com/talks/mariana_mazzucato_government_investor_risk...
登壇者:マリアナ・マッツカート
イノベーションと言われてまず頭に浮かぶのは、おそらくアップル、グーグル、フェイスブックなどのシリコンバレーの企業であろう。これらはすべてリスクと引き換えに革新性をどんどん追求している会社である。しかし、イノベーションを研究しているイギリスのサセックス大学の経済学教授マリアナ・マッツカート氏は、このTED Talkで、そういった民間企業が生み出す商品の裏には政府の貢献もあると説明している。
【参考記事】ベンチャーの成功要因で最も重要なのは、タイミングだった/In denial(~を否定している
政府は通常、行動を起こすのに時間がかかるため、政府の活動は制限すべきだと言う声が多いが、マッツカート氏は違った観点を紹介している。イノベーションを推進するためには、政府に何ができるかにもっと重点を置いて、public-private partnership(公共と民間の協働)をもっと促進すべきだと主張しているのだ。彼女は特にヨーロッパ人を対象にそうアドバイスしているが、シリコンバレーの企業を羨ましく見ている国(日本を含めて)すべてにとって当てはまる話だと言える。
【参考記事】試作すらせずに、新商品の売れ行きを事前リサーチするには?
キーフレーズ解説
God forbid
決してそんなことはないように祈ります
(動画7:15より)
この表現は私の祖母が頻繁に使っていたもので、その影響から私もよく使います。もともとは迷信に由来する表現で、何か起こって欲しくないことを口にする時に、その前にGod forbidという言葉を入れてそれが起こらないように願う、という意味合いがあります。要するに、神様に助けを求めることで、その悪いことを防ごうという意味で使われるのです。そういう意味では、祈りの一種だと言えるでしょう。God forbidを使わずに、起こって欲しくないことを口にすることは危険だという意識が昔の人にはありましたが、私たち現代人にもその意識はいまだ残っています。
ここからはGod forbidを使った例をいくつか紹介します:
●If God forbid anything happens to her husband, she will be glad to have life insurance.
(決してそんなことはないように祈りたいが、彼女の夫にもしも何かあったら、彼女は生命保険を持っていてよかったと思うだろう)
●If God forbid it rains on the day of the wedding, we will have the reception indoors.
(決してそんなことはないように祈りたいですが、もし結婚式の日に雨が降ったら、リセプションを室内で行います)
この表現は皮肉の意味合いで使われることもあります。その場合、対象者がして欲しいことをなかなかしない時にそれを指摘するために利用されます。「~すればいいじゃないか」という意味に近いですが、同時に辛辣な批評の雰囲気も併せ持っています。
例えば以下の文章のように使われます:
●God forbid you should call your mother once in awhile.
(時々はお母さんに電話すればいいじゃないですか)
●God forbid he should lift a finger to help his wife with the housework.
(奥さんの家事を手伝えばいいのに、彼は決してそういうことをしないね)
そしてもう一つは、その対象を悪いこととは思っていないけれど、それが悪いと思っている人がいることを指摘して、その人をちょっと馬鹿にするような使い方です。マッツカート氏もこの使い方をしています。彼女は政府に関して、It was even, God forbid, being a venture capitalist.と言っています。この表現を利用することによって、政府がventure capitalistとして活動することがおかしいと思っている人を認めながら、そのことは実は全然問題ではないという考え方を示しています。
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