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弁護士大量拘束事件と「法治国家」のデタラメ
中国の人権派弁護士が最近、共産党政府によって計画的かつ大規模に拘束された。これは歴史的な事件だ。ウィキペディアの中国語版にはすでに『中國710「維權律師」大抓捕事件』の名前で項目が立っている。
「710」は2015年7月10日、つまり政府が全国で弁護士拘束に乗り出した日を指している。7月25日午後10時の段階で、少なくとも225人の弁護士あるいは弁護士事務所の関係者が拘束、失踪、警察の事情聴取、短期間の行動の自由の制限を受け、その範囲は23の省・直轄市に及ぶ。
この大拘束劇の最初の犠牲者は王宇弁護士一家だ。7月9日未明、数十人の警察官が麻薬捜査の名目で王宇の家に踏み込み、この後彼女は行方不明になった。彼女の夫である包龍軍弁護士はオーストラリア留学に出発する息子の付き添いに行ったはずだったが、王宇の友人が空港関係者から聞いたところによれば、2人は出国しなかった。
その後、王宇の息子は釈放されたが、家の鍵とパスポートを没収されたままだ。警察は彼に「キミは家に帰れない、出国して勉強しようと思うな!」と告げたという。警察はその後、16歳の彼を何度も呼び出し、弁護士への依頼や彼らとの電話連絡、さらに両親がどうなったか聞くことも禁じた。彼は今、警察に一日中監視されながら、祖母の家で暮らしている。
現在も20人余りが拘束され続け、一部の弁護士はCCTV(中国中央電視台)で屈辱的に自分の「罪」を認めることを余儀なくされた。ほかの官製メディアも容赦ない。最高裁はSNSの新浪微博(シンランウェイボー)上で、彼ら弁護士が犯罪者集団だと断罪した。
私は今回の事件が、習近平の掲げるスローガン「法によって国を統治する(依法治国)」のデタラメぶりを露呈していると思う。文明国家である日本に住む読者の皆さんにとって、このような悪行は想像をはるかに超えるだろうが。
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