Picture Power

【写真特集】不世出のスター写真家リチャード・アヴェドンを見つめ続けた16年

THE AVEDON YEARS

Photographs by GIDEON LEWIN

2019年11月08日(金)16時00分

化粧品メーカー・レブロンの広告のため女優でモデルのローレン・ハットンを撮影

<ファッション写真での成功を足掛かりに、写真の可能性を芸術の域へと押し広げた>

単なる写真家の枠を越えたアメリカ文化のアイコン的存在――こう形容して申し分ない人物が、リチャード・アヴェドンのほかに何人いるだろうか。ファッション写真での成功を足掛かりに、スターから市井の人まであらゆる人物を撮影。写真の可能性を芸術の域へと押し広げた。自身をモデルにした映画も公開された。

アヴェドンが既に絶頂期にあった1964年にアシスタントとして働き始めたのが、ギデオン・ルーインだ。以後、独立するまでの16年間にわたり、彼は濃密な白黒ポートレートで知られるアヴェドンの仕事を傍らで見つめ続けた。

日本の冬山からメキシコの海岸まで。ヴォーグやハーパーズ・バザーなどの雑誌を彩った美女たち。花盛りのアメリカ文化の一翼を担った写真家の仕事風景を、ルーインは折に触れて撮り続けた。

後に自身も写真家として成功したルーインの「アヴェドン時代」を収めた作品集『Avedon: Behind the Scenes 1964-1980』が、今月出版された。そこには、アヴェドンの作品作りの知られざる内幕が鮮やかに記録されている。

ppavedon02.jpg

1964年にニューヨークで開かれた個展で壁一面にコラージュされた作品群に見入るアヴェドン


ppavedon03.jpg

控え室でヘアメーク中の女優・モデルのレネ・ルッソ


ppavedon04.jpg

撮影で訪れたメキシコの海岸で「日焼けチェック」をするアヴェドン

Photographs from "Avedon: Behind the Scenes 1964-1980" by Gideon Lewin, published by powerHouse Books

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

利上げの可能性、物価上昇継続なら「非常に高い」=日

ワールド

アングル:ホームレス化の危機にAIが救いの手、米自

ワールド

アングル:印総選挙、LGBTQ活動家は失望 同性婚

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32、経済状況が悪くないのに深刻さを増す背景

  • 4

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 7

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 8

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story