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Picture Power

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

風景画を生んだ国の無機的な景色

Nature as Artifice

Photographs by Cary Markerink 他

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「スパイケニセ近くのハーテル運河」ジャンズ・リンダース
Jannes Linders, The Zwartewaaldam near Spijkenisse, with the Hartel Canal on the right; From the series "Landscape in the Netherlands", 1988-1990

 17世紀、オランダ。「黄金時代」と呼ばれたこの時期、繁栄を謳歌していたオランダの市民の家にはたいてい風景画が飾られていた。自然や田舎風景を描いたオランダの絵画は当時、風景画という独立した分野を確立した。

 それから400年。写真やビデオという近代的な媒体を通して、風景描写の新たな世界が、再びオランダから生まれつつある。当時の絵画との決定的な違いは、人と自然の関係性が逆転していること。現在のオランダは人が自然の統制を拡大し、世界でも有数の「人工的国家」と認識されている。

 オランダの景色を一変させてきたのは、海面上昇や水不足などの問題だ。高度な技術による干拓、デザイナーによる都市計画。工業化や交通網などのインフラ整備のために農業は郊外に追いやられ、自然の景色はかつての風景画にあるような魅力を失った。

 ニューヨークのアパチャー・ギャラリーでは、オランダの今の風景を写真やビデオで映し出した展覧会『ネーチャー・アズ・アーティフィス』が開催されている(10月15日まで)。
 18人の写真家や芸術家がそれぞれの解釈で切り取った作品には、人の手で操られる自然と共存するオランダの今が映っている。

[2009年10月7日号掲載]

写真集『 Nature as Artifice


PHOTOGRAPHS BY COURTESY APERTURE FOUNDATION

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