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メキシコに格付け引き下げリスク、政治要因で=JPモルガン
JPモルガンは20日付のリポートで、メキシコは中期的に経済成長へのリスクや信用格付け引き下げの可能性に直面しているとの見方を示した。写真は2021年2月、シウダー・フアレスで撮影(2022年 ロイター/Jose Luis Gonzalez)
[21日 ロイター] - JPモルガンは20日付のリポートで、メキシコは中期的に経済成長へのリスクや信用格付け引き下げの可能性に直面しているとの見方を示した。電力市場に対する国家統制強化に向けたエネルギー関連法案が可決される見通しであることなど政治的な要因を理由に挙げた。
グランホルム米エネルギー長官は21日、メキシコ当局者らとの会談で、電力市場に関する同国政府の計画が投資家にリスクをもたらすとして懸念を表明した。
JPモルガンのエコノミスト、ガブリエル・ロサーノ氏はリポートで、エネルギー関連法案は骨抜きになったとしても今年のある時点で可決される見通しだと指摘。ロペスオブラドール大統領の権限が強化され、独立した機関や規制当局の役割が弱まるとの見方を示した。
また、州知事選での大統領の政党「国家再生運動(Morena)」の勝利や、4月10日に予定される大統領罷免を巡る国民投票で大統領自身が勝利する見通しであることも同氏にとってプラスに働くという。
ロサーノ氏はメキシコ中央銀行が政策金利を現在の5.5%から今年に7.25%、来年は8%に引き上げると予想。
「メキシコ中銀が2023年まで米連邦準備理事会(FRB)に追随するかどうかについて疑問があるなら、今年の政治イベントがおそらくカップリングの程度を決定づけるだろう」と述べた。