NY外為市場=ドル上昇、トランプ氏の関税発言などに注目
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ニューヨーク外為市場では、ドルが前日の下げから回復した。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ニューヨーク 26日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが前日の下げから回復した。米経済の力強さが見直される中、関税措置を巡るトランプ米大統領の発言などが押し上げ要因になった。
前日のニューヨーク外為市場では、コンファレンス・ボード(CB)発表の米国の2月の消費者信頼感指数が大きく低下したことを受け、ドルが急落。米10年債利回りも約10ベーシスポイント(bp)低下した。
この日の終盤の取引では、主要通貨に対するドル指数は0.21%高の106.46。
ドルは対円で0.04%安の148.96円。前日は148.56円と、昨年10月11日以来の安値を付けていた。
ユーロ/ドルは0.26%安の1.0486ドル。
英ポンド/ドルは0.09%高の1.2677ドル。
ジェフリーズ(ニューヨーク)のグローバル外為責任者、ブラッド・ベクテル氏は「1月以降、かなり売り込まれていたが、予想を下回る経済指標の発表が続いたことで実質金利が下向きに調整されたことが背景にあった」と指摘。「今は(トランプ政権が掲げる)関税措置を巡る詳細な情報が得られるまで、もみ合いが続く段階にある」と述べた。
トランプ大統領はこの日、政権発足後初の閣議で、メキシコとカナダに対する関税の発動を再度延期し、4月2日にすると表明。
トランプ氏の発言が伝わった直後、カナダドルとメキシコペソは対米ドルで急上昇した。終盤の取引でメキシコペソは0.3%高、カナダドルは0.9%安。
この日はまた、ウクライナのゼレンスキー大統領が鉱物資源の権益を巡り米国と「暫定的な」合意に達したと発表。ゼレンスキー氏は28日に訪米し、署名する見通しだが、合意案にはウクライナが求める米国による「安全の保証」は盛り込まれておらず、先行きは依然不透明。
ユーロ相場が影響を受ける可能性があるため、市場ではウクライナ和平協議の行方も注目されている。
ドル/円 NY午後4時 149.01/149.05
始値 149.54
高値 149.88
安値 148.82
ユーロ/ドル NY午後4時 1.0486/1.0487
始値 1.0490
高値 1.0528
安値 1.0476