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伊藤忠がファミマにTOB、非公開後に一部を全農・農中に譲渡
7月8日、伊藤忠商事は子会社であるファミリーマートの株式を公開買い付け(TOB)すると発表した。写真は東京都内のファミリーマート店舗。2010年11月撮影(2020年 ロイター/Yuriko Nakao)
[東京 8日 ロイター] - 伊藤忠商事<8001.T>は8日、子会社であるファミリーマート<8028.T>株式を公開買い付け(TOB)すると発表した。1株2300円で、買い付け代金は約5808億円となる。買い付け期間は7月9日から8月24日まで。
決算会見したファミリーマートの澤田貴司社長は、「伊藤忠とはいろんな技術を使って既存ビジネスをとにかくチューンアップしていきたい」と語り、伊藤忠の持っている技術を使って、企業価値の向上を目指していく考えを述べた。
ファミマ株式は現在、東京証券取引所一部に上場しているが、TOBの結果、上場廃止となる見込み。ファミマ株の所有割合は伊藤忠商事が41.5%、完全子会社の伊藤忠リテールインベストメントが8.6%で、計50.1%を保有しファミマを連結子会社としている。
また、ファミリーマートの非公開化後、伊藤忠は全国農業協同組合連合会(JA全農)と農林中央金庫(農林中金)に対してファミマ株の4.90%を約570億円で譲渡する予定。
ファミリーマートの加藤利夫副社長は「(伊藤忠の)出資比率は100%ではない」と説明したほか、株式の非公開化に賛同したことを強調した。非公開化することによって「加盟店に対する利益率の向上など今まで以上に経営効率を上げていきたい」と語り、成長に向けて従来以上に両社で努力する意向を示した。
譲渡後のファミマ株式の保有割合は伊藤忠が約94.7%、全農および農中が4.90%、東京センチュリーが約0.40%となる予定。
*事実関係を明確にしました。