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英ポンド下落、合意なきEU離脱懸念高まる=NY市場

2018年09月22日(土)06時51分

[ニューヨーク 21日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、英国が条件などで合意しないまま欧州連合(EU)を離脱するとの懸念が高まったことを背景に英ポンドが下落した。

オーストリアのザルツブルクで開かれていたEU首脳会議から一夜明けた21日、英国のメイ首相はEU首脳は自身が示した提案を十分に説明することなく拒否したと指摘。離脱交渉は行き詰っているとの認識を示し、EUは離脱を巡る代替案を示す必要があると訴えた。また、条件などで合意した上で離脱するのが最善としながらも、望ましくない合意の上で離脱するよりは、合意がないまま離脱する方が望ましいとの考えも示した。

これを受け、英ポンドは1.44%下落。1日の下落率としては2017年6月以来最大となる可能性がある。

オアンダ(トロント)の首席外為ストラテジスト、ディーン・ポップルウェル氏は「英ポンドに対する弱気派が勢力を増しており、特に午前の取引で相場が大きく下落した」と指摘。「一段の下落も予想される」と述べた。

英ポンドが下落したことでドルは押し上げられ、終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.38%高の94.255。ただこのところ株価上昇などを受けたリスク選好度の改善を反映しドルは軟調となっており、週間としての下落は2月以来最大となる可能性がある。

通商を巡る懸念が後退し、トルコ中央銀行を初めとする新興国中銀が自国通貨の安定に向けた措置を導入する中、ユーロに買いが入り、欧州取引時間帯でユーロは対ドルで約3カ月ぶりに1.18ドル台に乗せた。ただその後ドルが上向いたことで、ユーロは下落。終盤の取引で1.174ドルとなっている。

ドル/円は112.62円。

市場は来週25─26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目。CMEグループのフェドウオッチによると、市場が織り込む今回のFOMCで利上げが決定される確率は93.8%となっている。

ドル/円 NY終値 112.56/112.59

始値 112.69

高値 112.78

安値 112.51

ユーロ/ドル NY終値 1.1749/1.1751

始値 1.1758

高値 1.1769

安値 1.1733

(表はロイターデータに基づいています)

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