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米メキシコ貿易協定、カナダ抜きの公算大=CEA委員長
[ワシントン 21日 ロイター] - 米経済諮問委員会(CEA)のケビン・ハセット委員長は21日、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉について、米国がカナダ抜きでメキシコのみとの貿易協定で合意する方向に動かざるを得なくなる公算が極めて大きいとの見方を示した。
ハセット委員長はフォックス・ニュースに対し、再交渉されたNAFTAの文言を公表する期限が10月1日に迫る中、米国はカナダとまだ合意できていないと指摘。「カナダとの交渉は今も続いており、メキシコのみとの合意で先に進まざるを得なくなる期日は近づいている」と述べた。
その上で、「カナダがまだ合意していないことに若干の驚きを覚えている。「米国とメキシコは極めて良好な条件を策定しカナダに提案したため、カナダでは政治が常識より優先されているのではないかと懸念している。カナダが合意していないことは不可解との見方が出ている」と述べた。
ハセット氏の発言を巡り、カナダのフリーランド外相の報道官は、カナダは期限にこだわらず、良好な内容での合意を目指していると強調した。
米国とカナダの協議は20日、局面打開に至らず、フリーランド外相はワシントンを離れた。カナダの酪農市場アクセスのほか、紛争解決パネル、米国のカナダ車輸入関税問題を巡って協議が難航している。
トランプ大統領は先に、カナダを交えた3カ国間で合意が得られない場合は、メキシコとの2国間協定を進める一方、カナダで製造した自動車に25%の関税を掛ける可能性があると警告している。
フリーランド外相は前日、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と会談後、記者団に「今日は難しい問題について話し合った」とだけ述べ、詳細には触れなかった。
外相は来週初めに国連総会出席のためニューヨークを訪れる予定だが、両氏が会談するのかは不透明だ。
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