ギリシャにとってクレジットポジティブ、債務軽減で＝ムーディーズ

　６月２５日、格付け会社ムーディーズは、ユーロ圏各国の財務相が先週合意した対ギリシャの債務軽減策は同国にとってクレジットポジティブだと指摘した。写真はチプラス首相、アテネで２２日撮影（２０１８年　ロイター/Costas Baltas）

［アテネ　２５日　ロイター］ - 格付け会社ムーディーズは２５日、ユーロ圏各国の財務相が先週合意した対ギリシャの債務軽減策は同国にとってクレジットポジティブだと指摘した。

ムーディーズはリポートで「われわれは今回の合意がギリシャ政府の持続的な形での資本市場復帰につながると考えており、クレジットポジティブだ」とした。

ユーロ圏各国の財務相は２２日、ギリシャに対する過去の融資の大半について、償還期限と返済猶予期間を１０年延長する債務軽減策で合意した。

ムーディーズはギリシャの格付けを「Ｂ３」、見通しをポジティブとしている。

一方で同社は、今回の合意は慎重な財政政策の順守などを義務付けており、ギリシャの課題は引き続き大きいと指摘。「経済成長率が回復し、今年はさらに加速するとみられるものの、ギリシャの成長率見通しは、投資の大幅な拡大がなければ、せいぜい年２．０─２．５％と控えめなものとなっている」とした。