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米3月住宅着工8.8%減、許可件数は1年ぶり低水準
4月19日、3月の米住宅着工件数は前月比8.8%減の108万9000戸と、昨年10月以来の低水準となり、市場予想を下回った。写真は2015年9月、ニューヨーク州マンハセットで撮影(2016年 ロイター/Shannon Stapleton)
[ワシントン 19日 ロイター] - 米商務省が19日発表した3月の米住宅着工件数(季節調整済み)は年率換算で前月比8.8%減の108万9000戸と、昨年10月以来の低水準となった。市場予想の117万戸を下回った。
2月の数字は117万8000戸から119万4000戸に上方修正された。
建設許可件数は前月比7.7%減の108万6000戸で、昨年3月以来1年ぶりの低水準となった。内訳は、一戸建て住宅が1.2%減。2月は8年超ぶりの高水準をつけていた。集合住宅は18.6%急落。5戸以上の集合住宅は2013年8月以来の低水準に落ち込んだ。
3月の住宅着工件数の弱含んだことは、住宅市場の減速を示唆する。第1・四半期に経済成長が停滞したことを示す企業支出や貿易、小売売上高の統計内容とも合致する。
ドル高や軟調な世界需要が輸出の重しとなり、米経済にとって大きな打撃となっている。原油安はエネルギー企業の利益を圧迫し、これらの企業は投資計画を大幅に削減してきた。
第1・四半期国内総生産(GDP)の現在の市場予想は、下限が年率0.2%増。昨年第4・四半期GPDは1.4%増だった。
それでもなお、住宅市場の基調は依然底堅い。好調な雇用市場で若年層の雇用機会が増え、独立して世帯を構える人が増えているからだ。
市場で最も大きなシェアを占める一戸建て住宅の着工は、3月は9.2%減の76万4000戸と昨年10月以来の低水準だった。4地域全てで落ち込み、住宅建設が最も多い南部では4.9%減少した。
変動が大きい集合住宅は7.9%減の32万5000戸だった。
統計発表後、ドルはユーロに対して下落した。米国債はほぼ横ばいだった。