［１６日　ロイター］ - 米シティグループが１６日発表した第１・四半期決算は、法務・リストラ関連費用が減少するなど一連の合理化策が奏功し、利益が約８年ぶりの高水準となった。

［１６日　ロイター］ - 米シティグループが１６日発表した第１・四半期決算は、法務・リストラ関連費用が減少するなど一連の合理化策が奏功し、利益が約８年ぶりの高水準となった。

調整後の純利益は前年同期比１６％増の４８億２０００万ドル（１株当たり１．５２ドル）。１株当たり利益はトムソン・ロイター・エスティメーツがまとめたアナリスト平均予想の１．３９ドルを上回った。

ただ、調整後の総収入は２％減の１９８億１０００万ドルとなった。

法務、リストラ関連費用は４億０３００万ドルと、前年同期の１１億６０００万ドルから大きく減少。

営業費用は人件費や広告費用の削減により、１０％減の１０８億８０００万ドルとなった。ガースパッチ最高財務責任者（ＣＦＯ）は、営業費用を収入の約５５％に抑えるとの目標を達成できたとしている。

コルバット最高経営責任者（ＣＥＯ）は声明で「一部事業では収入への逆風を受けているが、われわれは中核事業で融資や預金を増やすとともに、ターゲットとしている顧客層でシェアを拡大した」と指摘した。

総資産利益率（ＲＯＡ）は１．０５％。コルバットＣＥＯは０．９％以上を今年の目標に掲げており、これを上回った。

普通株Ｔｉｅｒ１資本比率は１１％と、第４・四半期の１０．６％から上昇した。

業務別では、投資銀行業務による収入が１４％増の約１２億ドル。ただ、同業務を含む機関投資家向け事業全体では、フィクストインカム・トレーディング収入の減少が響き、収入は１％減の９０億３０００万ドルとなった。

ガースパッチＣＦＯは、スイスフランに関連する取引での損失がかさんだとしたが、具体的な金額は明らかにしなかった。

ＪＰモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなどライバル勢とは対照的に、フィクストインカム・トレーディング収入は３４億８０００万ドルと、１１％減った。

個人向け事業の収入は２％減の８６億６０００万ドル。シティグループは日本、トルコ、チェコ、ハンガリーなどの国で個人向け事業からすでに撤退、もしくは撤退を計画している。

＊内容を追加して再送します。