ニュース速報

ドイツ銀、第2四半期は35.1億ドルの赤字 リストラ費用計上

2019年07月24日(水)17時51分

[フランクフルト 24日 ロイター] - ドイツ銀行が24日発表した第2・四半期決算は、純損益が31億5000万ユーロ(35億1000万ドル)の赤字となった。大規模なリストラ費用を計上したことが背景。ドイツ銀は今月、1万8000人の人員削減や74億ユーロの費用を含む事業再編計画を発表した。

この際に第2・四半期は約28億ユーロの赤字となるとの見通しを示していたが、きょう発表された赤字額はこの見通しよりも大幅だった。]

前年同期は4億0100万ユーロの黒字だった。

ゼービング最高経営責任者(CEO)は24日、同行が戦略実施に向けた重要な措置を講じていると述べた。「リストラ費用のかなりの部分は第2・四半期に既に消化されている」と説明した。

すでに900人以上に解雇の意向が告げられたという。

純収入は6%減の62億ユーロ。同行のウェブサイトに掲載されたコンセンサス予想によると、アナリストの予想平均は63億ユーロだった。

ドイツ銀は2019年の収入が前年の水準を下回るとの見通しを示した。

第2・四半期は、稼ぎ頭の債券トレーディング部門の収入は4%減少した。株式セールス・トレーディングの収入は32%減となり、投資銀行の低迷が続いていることを示した。

投資銀行部門の第2・四半期の純収入は18%減少した。

ドイツ銀行の株価は5%下落。

ゼービングCEOは従業員向けの文書で、第2・四半期は投資銀行部門が「強い逆風」に見舞われたとした上で「今後は、これまでよりも明るい気持ちで前を向ける」と述べた。

同行の事業再編計画を巡っては、一部の株主から、厳しい競争環境と低金利に直面するドイツ銀が経営を立て直すには不十分な措置だとの声が聞かれるほか、株主から追加的な資金調達をしないという従来の約束をほごにするのではないかとの懸念も浮上している。

*情報を追加します。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

焦点:企業決算、日本株高再開の起爆剤か 割高感に厳

ワールド

人口減少は日本の最大の戦略課題=有識者の提言で林官

ワールド

インドネシア中銀、予想外の0.25%利上げ 通貨下

ワールド

米議会の対外支援法案可決、台湾総統が歓迎 中国反発
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 6

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 7

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 8

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 9

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 10

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中